【プロが解説】サーモスの2way保冷缶ホルダーの長所・短所。ROD-002(350)とROD-0021の違いも解説

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どうも渡邉です。

私はキャンプインストラクター利酒師の資格を持っていて、要するに「キャンプでいかに美味しく酒を飲むか?」に命をかけている人間です。そして同時に、キャンプと酒のプロでもあります。

今回はそんな私が、アウトドアで愛用している「サーモスの2way保冷缶ホルダー(350mLサイズ)」を徹底レビュー。

海外のビールならともかく、JAPANのビールはやはり冷えた状態で飲みたいですからね。

特に魅力的な点は以下の4つ。

  1. 缶ごと保冷できる
  2. 保冷・保温できるタンブラーにもなる
  3. 他社にはない「蓋」付き
  4. アウトドアにふさわしいデザイン

オススメの使い方や注意点などをキャンプのプロ目線で詳しく解説します。

また、後半では「従来品のROD-002」と「新作のROD-0021(今回メインで紹介するのはこちら)」の違いと、どちらがおすすめなのかについても解説します。

サーモス・2way保冷缶ホルダーROD002(350)のスペック

サーモス2way保冷缶ホルダーROD002(350)
  • 容量(㎖):350㎖缶用
  • 本体寸法/幅×奥行×高さ(約cm):7.5×7.5×13.0
  • 本体重量(約kg):0.2

サイズ感としては350mLアルミ缶とほぼいっしょと考えてもらって大丈夫です。

アルミ缶カバーとして

持参する缶飲料をセット(スタッキング)した状態で持ち運べば、荷物容量を圧迫することもないので気軽に持っていけます。

サーモス保冷缶ホルダーの使い方

使い方としては2つあります。

1. 保冷缶ホルダーとして
→アルミ缶をセットして缶ごと飲み物を保冷

2.タンブラーとして
→飲み物を直接注いで蓋をし、保冷・保温をする

保冷缶ホルダーとして

1.保冷缶ホルダーとしての使用

蓋をしてタンブラーとしても使える2way仕様

2.蓋をしてタンブラーとしても使える

1の使い方ですが、缶をセットする方法も特に難しいことはありません。

ただ単に、保冷缶ホルダーの中に缶をいれるだけです。

使い方は保冷缶ホルダーの中にアルミ缶をいれるだけ

使い方は保冷缶ホルダーの中に缶をいれるだけ

アルミ缶をセットした状態の缶クーラーROD002

セット完了

ホルダーの内部には、缶をホールドするための3つの”でっぱり(凸)”があります。ここでいったん缶がひっかかるので、軽く力を入れて押し込むと缶が奥まで入ります。

缶クーラー内部の3つの凸

内部に3つの凸がある。

この凸のおかげで、ちょっとやそっとじゃ缶が抜けてしまわないようになっています。

凸により缶クーラーに缶が固定されている写真

凸により缶が固定される。

それでは、使い方がわかったところで、次からは詳しい特徴や長所をみていきましょう。

①ビールやアルミ缶飲料の缶クーラーとして

缶クーラーとして使用

缶クーラーとして使用

メインの使用法で、いわゆる缶クーラーとしての使い方ですね。

暑い時期のアウトドアでは、やはりキンキンに冷えた飲み物を飲みたくなるのが人情というもの。

コレを使うことで、ビールやハイボール、チューハイなど各種ドリンクを最後まで冷たい状態で飲むことができます。

もちろんこれはアウトドアに限った話ではありません。私は家でも毎日のように使っています。

②確かな真空断熱効果

アルミ缶のビールが保冷されている画像。

最後の1滴までビールが冷たい。

「でも、本当にちゃんと保冷してくれんのかい?」と疑問に思った方もいるかと思います。

そこは信頼と実績のサーモス社製。100年以上の歴史を持ち、世界で初めて魔法びんを製品化した、保冷グッズのパイオニアです。

実験データ付きで保冷効果を担保してくれています。

真空断熱効果による保冷力を実証したデータの画像

画像参照元「Amazon.co.jp

その保冷効果は、ダブルウォール構造の真空断熱効果によって実現されています。

実際に使ってみても、保冷効果を確かに実感できています。350mLの缶ビールであれば30~40分ぐらいで飲み干すペースで飲んでいますが、最後まで冷たいビールを楽しむことができています。

③保冷・保温タンブラーにもなる2way仕様

タンブラーにもなる2way仕様

タンブラーにもなる2way仕様

そして、直接飲み物を注いでタンブラーとして使うこともできます。

キャンプなどのアウトドアでは、荷物は極力減らしたいので1人2役の2way仕様はとても重宝しています。

冷たい飲み物はもちろん、ホットドリンクもOKという仕様。

真空断熱とは、熱の移動を遮断するものなので、保冷も保温もできるんですね。

タンブラーで紅茶を保温している画像。

タンブラーにして紅茶を保温

私は、キャンプ2日目の朝はプレーンなパンに少し焼き目をつけて、それといっしょに温かい紅茶をいただく、という朝食をものすごく楽しみにしているのですが、そのときにこのタンブラーに紅茶を注いで保温しています。

紅茶を入れるタンブラーとして使っている画像。

紅茶のタンブラーとして。ロースターで軽く焼き目を付けたパンとともに

酒を飲むためにキャンプをしていると言いながら、実はこの時間が1番幸福度が高かったりします。

④他社にはない「飲み口となる蓋」付き

蓋を取り付けている写真

蓋がついている缶ホルダーは他にない

この製品を買う1番の決め手がこれでした。

缶クーラーとタンブラーの2wayで使える製品は他にもあるのですが、「タンブラー使用時につける蓋(飲み口)がついているもの」はコレしか見当たりませんでした。

蓋付きの方が、

  • 保温効果が高まる
  • ホコリや焚き火で舞った灰が入るのを防げる
  • 持ち運ぶときこぼれにくい

などメリットが多く、逆にデメリットはない。

絶対にあった方がいいと、蓋付きであることは譲れませんでした。

蓋の写真

縁に沿って細長い穴が4つあり、それが飲み口になっている。

ただ本当は、蓋が完全密閉で、横にしても中身が漏れず、中身を入れたままリュックなどに入れて持ち運べるものが欲しかったです。

そのような製品はあるにはあるのですが、現状どれも中華製で、あまりにも安く品質面に懸念があることと、デザイン的にも満足できるものがなかったので、購入には至っていません。

中華製でも品質が良ければ、多少値が張っても買うんですけどね。

⑤アウトドアに最適なアルミ缶カバーにもなる

サーモス保冷缶ホルダー

最後はデザイン・見た目の話ですが、これが意外と深いです。

写真を見ればわかりますが、この製品、表面が凸凹しています。

これは手で持ったときに指がひっかかって持ちやすくなるように配慮された結果のデザインです。

いわば実用性を追求した結果のこの外観ですが、これが見栄えの面でもアウトドアと相性がいいんです。

普通の缶ホルダーは、管理された工業生産により非常に精密な円柱形をしていますが、そんな完璧な円柱は自然界には存在しないので、アウトドアでは浮いて感じられます。

一方、こちらはご覧のとおりデコボコしていて、手作りで少し拙い陶芸品にも似た不自然さ、無骨さが感じられます。少し樽っぽく感じられるのもいいですね。あくまで、前述のキレイな円柱の缶ホルダーとの比較の話ではありますが、こちらのサーモスの製品の方がアウトドアとの親和性はかなり高いです。

キャンプの焚き火とアルミ缶ホルダー。

それと同じ文脈で、キレイ過ぎる形で多くの文字が印字されたアルミ缶をむき出しにしているよりは、こちらの製品に入れてその不自然なキレイさを隠したほうが、アウトドアの雰囲気が高まります。その意味で、こちらの製品はアウトドアに最適なアルミ缶カバーとしても良い仕事をしてくれるわけです。

rod-002とrod-0021の違いはロゴと価格

ROD-002とROD-0021の違いはロゴ

ROD-002とROD-0021の違いはロゴ

現在、サーモスの2way保冷缶ホルダーには、「従来品のROD-002」と「2023年発売のROD-0021」の2種類があります(今回写真付きで紹介しているのは後者のROD-0021です)。

両者の違いは、ロゴ。従来品がロゴがシールだったのに対し、新作ではロゴがレーザー刻印されています。また、ロゴのデザインも違いますね。

前作(ROD002)の画像

前作(ROD-002)の画像(画像参照元「Amazon.co.jp」)。ロゴの主張が少し強い。

前作は、黒バックで白抜きしたロゴとなっており、ロゴの主張が強めとなっています。

その他のデザイン、機能面(保冷や保温の性能など)には違いはありません。

キャンプには新作のROD-0021がおすすめな理由

ROD-0021がダンゼンおすすめ。鉄っぽさはアウトドアの雰囲気を高めてくれる。

アウトドアと外観的に親和性が高いギアの条件の1つに、「木」「金属」「革」などの素材感が感じられることが挙げられます(逆にいかにもプラスチックなものは親和性が低い)。

こちらの製品の、特に「ステンレス」というカラーのものは、「金属」の素材感を強く感じさせるものであり、その意味でもアウトドアと非常に相性がいいです。

さらに言うと、2023年にリニューアル発売されたROD-0021(今回紹介している製品)は、ロゴデザインが前作より控えめなものに変更されています。これが「ロゴとして視認できつつも、金属の素材感は邪魔していない」という絶妙で素晴らしいデザインとなっています。

従来品(ROD-002)のちょっと主張が激しすぎるロゴには私も少し眉をひそめていたのですが、このリニューアルによりそれが払拭され、 この新作を見つけた瞬間に即買いしていました。

機能面だけでなく、ビジュアル的にも非常に満足しています。

価格

ただ、リニューアル品は従来品より1000円弱高くなっています(Amazonで従来品が2000円台なのに対し、リニューアル品は3000円台

ロゴ部分が、シールなのかレーザー刻印なのかの差でしょう。

この価格差をどう判断するかは個人の価値観によると思います。

私はアウトドアの雰囲気を重視しているので、リニューアル品推しです。

注意点①ペットボトルは入らない

ペットボトルは押し込んでも入らない

ペットボトルは押し込んでも入らない

ご覧のとおりペットボトルは入らないので注意。いろはすのような柔らかいタイプなら無理やりいれようと思えば入るかもしれませんが、本来の使い方ではないのでやらないほうがいいでしょう。

注意点②直火・加熱はできない

ダブルウォール構造なので、直火・IH等での加熱はできません。もちろん電子レンジも。

おまけ:350mL用に500mL缶を入れた場合

350mL用に500缶を入れた写真

350mL用に500缶を入れた写真

もちろん完全には入りませんが、500mL缶も入れることはできます。ホルダーで覆われている部分は断熱できているので、その部分は保冷効果が得られます。裸のアルミ缶よりは長く冷たさを保持できます。
ちょっと見た目が不細工なのはいなめませんが。

この使い方、特に家庭で活躍してくれます。

アウトドアではビールも缶のまま飲むことが多いですが、家庭ではグラスに注いで楽しむ人も多いでしょう。一般的にビール用のグラスは300~350mL容量が多いので、500mL缶だと200mL程度余ってしまいます。

この200mLを室温放置していると、どんどん温くなってしまいますが、ココでこの保冷缶ホルダーが活躍します。

残量が200mL程度なので、350mL容量の缶クーラーでも高さは充分。見た目が不細工なのも家庭内の晩酌なら問題ないでしょう。

ちなみに、500mL用ももちろん販売されています。こちらはまだロゴリニューアル版はなく、ぜひそちらも発売して欲しいところです。

酒キャンプの1軍で活躍中!

サーモス保冷缶ホルダー

というわけで、サーモス保冷缶ホルダーROD002(350mL)の性能をレビューしました。

私が購入の決め手になったのは以下のポイント。

  • サーモス製品の確かな保冷効果
  • 保冷も保温もできるタンブラーにもなる
  • 他社にはない「蓋付き」
  • アウトドアに馴染むデザイン
  • 家でもヘビロテ中

キャンプでも家でも使い倒しているので本当に買ってよかったです。これからもよろしくお願いいたします、と申し上げたい。

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